前回の記事ではMacでiOS7端末のユーザー辞書のみをリセットする方法を紹介しました。その後、TwitterでフォロワーさんからWindowsではできないの？？という質問があったので今回はその方法を簡単に紹介します。基本的にはrubyをインストールしてざりがにさんの記事にあるスクリプトを実行するだけですが、パソコンのファイル操作に慣れていない方には若干難しいと思います。コンピュータの知識に自信がない方にはおすすめできません。実行する場合は自己責任でお願いします。
ステップNo.1: Rubyのインストール
まず、下記サイトからWindows用のrubyのバイナリをダウンロードし、インストールします。執筆時点の最新版は”Ruby-2.1.0-p0 Microsoft Installer Package(2013-12-25)”です。
ActiveScriptRuby and Other packages
Windows用ruby
インストールしただけではPATHが通っていないので環境変数PATHに”C:¥Program Files(x86)¥Ruby-2.1.0¥bin”を追記します。これが何を言っているか分からない人は以下の作業をやらないことをお勧めします。
ステップNo.2: スクリプトの用意
PATHを通してコマンドプロンプトを起動してruby -vと打ってバージョンが返ってくればrubyのインストールは完了です。続いて、ざりがにさんのスクリプトを私が拝借して作ったので
をダウンロードしてデスクトップに解凍してください。
参考記事：
徹底的にユーザ辞書を同期してみる – ザリガニが見ていた…。
ステップNo.3: スクリプトの実行
スクリプトを実行する前にユーザー辞書をリセットしたいiOSデバイスのバックアップをiTunesで行います。バックアップの際、iCloudの書類とデータの同期はオフにします。
Windowsの場合iOSデバイスのバックアップファイルの場所は下記サイトが参考になります。システムフォルダはデフォルトでは非表示になっているのでコントロールパネルのフォルダオプションで表示させてください。
iPhoneバックアップデータの場所と緊急時の対処法。 : iPhoneマイスター
バックアップが完了したら”MobileSync¥Backup¥”の中にあるバックアップされたフォルダをダブルクリックし、Manifest.mbdbを先ほどダウンロードしたuserdictionaryフォルダにコピーします。そして、ざりがにさんの記事にあるようにコマンドプロンプトでデスクトップのuserdictionaryに移動し”ruby mbdb2text.rb”を実行します。すると”Manifest.mbdb.txt”というテキストファイルができるのでメモ帳など適当なエディタで編集し”Library/Keyboard/”を含む行すべてを削除し保存します。この作業は慎重に行う必要があります。編集が完了したら”ruby text2mbdb.rb”を実行します。すると”Manifest.txt.mbdb”ができるので”MobileSync¥Backup¥”内のバックアップフォルダに”Manifest.mbdb”とリネイムして戻します(元の”Manifest.mbdb”は念のためバックアップしておくといいです)。
ステップNo.4: 復元の実行
ここまでできたら後はiTunesから普段通りの方法でバックアップから復元するのみです。復元が完了したら設定、一般、キーボードの辞書データが消えて”新規単語を追加…”をタップして単語が登録できるか確認してください。iCloud側の辞書データがおかしくてユーザー辞書が読み込めない人はおそらくiCloudの書類とデータの同期をオンにしてしまうとおかしなデータがまたダウンロードされて再発する可能性があるので書類とデータの同期はオフで運用するかApple IDを新規に取得してiCloud用のみに使うという方法も考えられます。しかしこれでは何のためのiCloudなのかさっぱり分からないのでアップルには早急にユーザー辞書のバグを直していただきたいです。私が使っている限りではおそらくiOSデバイス内のユーザー辞書が肥大化してデータが読み込めなくなるのが根本的な不具合の要因だと思われます。ユーザー辞書の不具合が発生すると端末が熱くなってバッテリーが異常に激減するんですよね。。ハード側ではなくOSの不具合と思われます。バッテリーの異常な消耗は携帯電話として致命的だと思います。
